2025/02/28 22:30
前回たくさんの方に選んでいただき、ほとんど使い切ってしまった桜色の糸。中野さんにお願いして再び分けていただきました。今回の展示のメインとして、たくさん編みました。canoan 中野紘子さんの手仕事、上州座繰り糸。桜色以外にも、草木染めの様々な色を一緒にいただきましたが、今回は春らしい3色に絞ってご用意しています。
▽canoanさんの手仕事の糸についてはこちらに書いています
https://www.littlemiss-atelier.com/blog/2024/02/29/162344
▽hagiさんのブログでもご紹介いただいています(メールオーダー可)
https://gallery-hagi.jugem.jp/
【 puff / パフ】
新たに編んだのは玉編みの「puff」
玉編みは英語で書くと「puff stitch」であること、
お化粧品のパフのように厚みのあるかたちだったので、
「puff」と名付けました。
昨年の展示の際に編んだ小座布団や巾着に、玉編みを使いました。その時に、canoanさんの優しい糸には玉編みが似合うのだなとぼんやり感じていました。糸そのものの美しさが残る気がしたのです。
玉編みというのは、その名の通りぽこっとした丸い玉が現れる編み方です。毛糸のようにふっくらした糸だと特にふくふくと愛らしい玉に仕上がりますが、レース糸はきゅっと堅く撚ってあるものがほとんど。もちろんレース糸で玉編みもできますが、個人的には毛糸に向く編み方だと感じていて、自身の作品にはあまり取り入れずにいました。
ちなみに私は堅いレース糸よりも、ずっと細い糸の引き揃えや、撚りの甘い織り糸を好んで使ってきました。指先の負担が少なく、編みながら引き締められることが、私にとっては心地よいのです。糸が割れやすいので、普通ならレース編みには好まれないと思います。それでも、毛糸で編む玉編みの魅力には届かない気がしました。
そう思い込んで細編みばかり編んできた私は気づくのが遅かったのですが、canoanさんの糸は、まさに撚りの甘い、ふっくらとした玉編み向きの糸。定番で使っている引き揃えの糸とは違う、繊維っぽさの残る優しい糸。細編みするだけでは何か違うと感じてタッセルを主に届けてきましたが、玉編みを取り入れることで、美しい色や艶、糸そのままの魅力を残しながら編むことができると、今回確信しました。
特に(ブローチ的な)ストールピンは、間に細編みを挟むことで段差が生まれ、より立体感ある仕上がりになっています。光の受け方もやはりシルク、全く違うのがよく分かります。
耳飾りは縁だけが細編みなので段差はありませんが、全体的に厚みのある仕上がりになっています。Littlemissの定番のかたちといえば、やっぱり丸。coinやpolygonの六角とほぼ同じでも、canoanさんの糸でつくるなら玉編みだったのだなと思いました。後になって思いつきましたが、中央をお花の形のように見ると春らしくてまた可愛いです。じっと目をこらすか、虫眼鏡がないと気づかなそうですが。色展開はサクラのピンクと、シラカシのベージュです。糸の太さが違うので、シラカシの方が少し大きめに仕上がっています。
【 teruteru とsensu 】
canoanさんの糸ならば、やっぱり外せないタッセル。今回は2型を三色ずつご用意しました。
teruteruは小ぶりサイズで3色。サクラのピンクと、シラカシのベージュ、コブナグサのゴールドに近いイエロー。サクラだけ普通サイズもご用意しています。
sensuも3色。サクラのピンクと、シラカシのベージュ、エンジュのクリーム感あるイエロー。このイエローは色のグラデーションが強めです。
今回はサクラ色を多めにご用意しました。少しずつ異なる糸を使ったり混ぜたりしているので、色やボリューム感に微妙な違いがあると思います。お気に入りを見つけていただけたら嬉しいです。